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自然を活かした活動
この木と生きものの関係を見ていると、この庭の持っている価値がそこに象徴されているように思えてならない。彼らはこの庭のシンボルツリーと呼びたい巨木である。このほかにも、見上げるとカラスの巣が小さく見えるほど背高のマキ、落雷を受けて二股になって育った大きなイチョウなどなど。彼らの樹齢はどのくらいと推定されるのだろうかと興味は尽きない。高木では唯一植栽されたというメタセコイヤでさえ既に70年以上の樹齢を数えるという。きっと長い間、この近くのカササギたちの心地よ い休憩場所となってきたことにちがいない。庭の大木たちは、生態的な価値だけではなく、その歴史を紐解くことで文化財としての価値も見出すことができるのではないだろうか。またこれら高木の合間には、
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亜高木としてオガタマノキ、イヌビワ、マテバシイ、ヤマハゼ、 カエデなどの木々たちが位置取り、それぞれの季節に花開き、実りをもたらし、様々な彩りを楽しませてくれる。さらにメジロやヒヨドリにとって欠かせないツバキやサザンカといった低木も散らばりをみせ、貴重な蜜源となったり、小鳥たちの隠れ処となったりしている。秋の終わりに渡り途中のメボソムシクイがこの茂みとイヌツゲの植え込みとの間を行き来するのを目のあたりにしたこともあった。
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このように園内の植生は複層にその高さを重ねあいながら立体的に厚みのある連続的な樹林空間を形成しているのである。野鳥たちにとってもさぞ使い勝手の良い生活空間となっていることであろう。また、更新も自然に任せたもので、あちこちからその実生由来の若い木々が育っている。もちろん、敷地内の植物に由来するものばかりではない、この庭にやってくる野鳥に運ばれてきたと思われるものもたくさん見つけることができる。庭にただ1本生えている風変わりな針葉樹 ナギもそんな具合にこの庭にやってきたのだ。この庭はこんなにも身近に、私たちに自然の中の生命の連続性を実感させてくれる様々な機会を提供してくれているのである。
このように樹冠で覆われた木々の傍らには、開けた草地があることも、この庭の生態的な価値を高めている大きな要素である。前出のナギやマテバシイなどはこの草地の真ん中に忽然と生えているのだが、それがなんとも可愛らしい眺めである。子どもたちはこの草地でドングリを拾い、バッタを追いかける。ショウリョウバッタやクビキリギスなどの大物はたちまち子どもたちの人気の的となる。子どもたちはここでマテバシイの枝をかじるゴマダラカミキリを見つけたり、飛んで来たラミーカミキリを捕まえたりすることも経験した。子どもたちにとっては、まさに発見と興奮のステージである。さらに、草地に接する生垣には毎年ヤブガラシがたくさんの花をつけるが、その頃になると多くのアゲハチョウの仲間が集まってきて、そこはチョウの一大レストランとなる。チョウといえば、庭の一角に植えられたレモンの木には毎年たくさんのクロアゲハの幼虫がつき、さまざまな段階の姿を見せてくれる。また、渡りをする蝶 アサギマダラが冬の初めに植え込みのツワブキの黄色い花で吸蜜している場面に遭遇したこともあった。
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このようにこの庭は、実にさまざまな生きものによって利用されているのである。それはここが、水辺、まとまった木立、点在する藪、明るく開けた草地など、変化に富んだ環境をパッチワークのように配していて、生きものに多様な生息環境を提供することができているからである。古くからの植生を活かし、自然の変化にまかせながら、適度に人の手が加えられた庭という環境の中で、生きものの多様性が育まれ、維持されてきたのである。園内に生息する生きものはもとより、周辺に暮らす生きものにとっても、渡りをする生きものたちにとっても貴重な生活空間の一部となっている。しかもその環境は人間の生活空間と隣り合わせに、あるときは重なり合いながら成立しているのである。その中で様々な生きものたちの暮らしぶりが窺え、そこから生命の連続性や生態系のつながりを垣間見ることができる庭がここにはあるのだ。そしてそれが幼児教育の場と融合したとき、そこは子どもたちが感性を活かし、生きものや命について気づいていく貴重な学びの場となるのである。子どもたちは、庭にある自然環境の中で出会う様々な植物や動物の営みに気づくことを通して、自分以外の存在について考え、想像し、思いやることができるようになっていく。生態的な価値だけではないこの庭の価値がそこにもたらされるのである。この庭が教育的な活用をされることに多くの可能性と大きな成果が期待される。都会的な設えばかりが偏重される状況の中で置き去りにされてしまった大事なものが、ここにはしっかりと感じられる。人間と野生の生きものが共に生きていることを実感させ、そこから学ばせてくれる庭。ポッポ生態教育園と呼びたい庭だと私は思っている。
 
専門家のプロフィール
専門家:颯田先生
’88日本大学農獣医学部卒。環境教育の研究と実践に関する民間シンクタンクにて、公益団体、行政、企業のCSRなどにおける環境教育プログラムに関するコンサルティングに従事。現在はフリーにて自然解説、環境教育指導者養成などを行う。NPO法人 生態教育センター特別研究員。主な資格としては環境省 環境カウンセラー、森林インストラクター、日本環境教育フォーラム 自然学校指導者など。
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